SPSSを用いた統計学基礎編１目的：データの種類とその取り扱いを解説する。その前に、調査の大まかな解説をします。１）記述調査：対象集団の行動や考え方をありのままに知りたいときに使われる調査の方法です。事例研究や質的研究は全てこのタイプです。余談です：この調査方法は仮説調査をするための基礎となる研究です。２）仮説調査：行動や考え方の違いを左右する要因を明らかにする目的で行われる研究です。また、この研究によって、原因と結果の関連性に見当をつけるのに行われます。この調査の論法は、まず、仮説を立て、仮説と結果が一致すれば仮説が正しいと判断します。例えば、｢看護師がベッドサイドへ行く回数が多いほど主観的健康状態がよい｣という仮説を立てたとき、これを証明するような調査項目は、ベッドサイドへ行く回数主観的健康状態となります。このとき、主観的健康状態を従属変数、ベッドサイドに行く回数を説明変数といいます。※この調査には、横断（断面）調査と縦断研究という二つの異なる研究の仕方があります。ところで!!：では、上の例題の仮説を横断調査で実施する場合の方法、縦断研究で行う場合の方法を以下の項目で示します。説明できる人はいますか？１）横断調査でする場合２）縦断調査でする場合（ヒント：2つの方法が考えられます。）１．データの収集・入力について：上の調査の例に基づいて説明することにします。例1）研究の方法調査対象者：病棟の全患者調査方法：主観的健康状態に関する自記式の質問票を対象者全員に配布し当日回収する。また、患者への訪問回数を看護記録より収集する。調査項目：自記式問診票スライド参照データの収集：配布資料を参照データの入力配布資料に記載されているデータをエクセルを使って入力してください。入力が終わったら、KAISEKIとして保存してください。次回に使います。２．データの種類について：入力したデータに基づいて説明します。その前に、データの種類のヒエラルキーを示します。入力した項目はそれぞれこのヒエラルキーのどれに相当するでしょうか。変数データの種類データの形式１）氏名→→２）返却日→→３）健康度→→４）入院日→→５）性別→→６）年齢→→７）訪問回数→→①法則1：質的データを離散型データに置き換えることができる。②法則2：連続データを離散型データに置き換えることができる。３）データ（変数）の形式解析に用いるデータを入力する際にはデータの形式を決める必要があります。このことはエクセルでデータを入力する際にも同様です。エクセルでは主に以下の形式が用意されています。標準、数値、日付、時刻、文字列さて、上記の変数はどの形式に相当するでしょうか。４）データの変換（エクセルを使って）：よく使う変換の方法を練習します。４－１）文字列を数値に変換する。関数ＩＦを用いる。４－２）文字列として入力した数字（半角）を数値に変換する。関数ＶＡＬＵＥを用いる。４－３）文字列として入力した日付を日付変数に変換する。関数DATEVALUEを用いる。４－４）日数を計算する。計算する。４－５）年齢を計算する。４－６）年齢を年齢階級に変換する。関数TRUNCを用いる。以上で、データの下準備はＯＫさて、これからSPSSを本格的に使います。目的：統計ソフトを使ってデータをまとめてみる。SPSSのの紹介SPSSJapanInc（日本名：エス・ピー・エス・エス株式会社）システムはSPSSBasicという基本システムにいくつかのオプションを付け加えることによって構成されています。医療分野ではSPSSBasic、SPSSRegressionModels、SPSSAdvanceModels、SPSSTablesSPSSExactTestsのような構成でよく使われます。上記構成で教育関係者が購入する場合、346500円です。SPSSの使い方起動スタートアップメニューに表示されている場合、SPSSのアイコンをクリックすることによって起動します。表示されていない場合は、すべてのプログラム（P）をクリックし、SPSSforWindowsを選択します。さらに、SPSS??JforWindowsを選択します。SPSSの起動画面SPSSを起動すると上記のような画面が一番最初に出てきます。一番上に表示されているダイアログから必要な作業を選択します。もちろん、このダイアログに従わなくても作業はできます。SPSSの基本画面SPSSの基本画面は、２つあります。その１つがデータビュー画面です。データをSP